2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ワールドカップとお国柄

現在地はブリュッセル。6日間世界一周のおそらく4日目。ホテルのテレビでW杯日本戦を見る。中継言語はドイツ語だったので、ドイツのテレビ局だったかもしれない。 残念な結果となったが、健闘といえるだろう。日本選手の顔がなんだかどんどん「いい顔」に…

6日間世界一周へ

あすから機中3泊を含め6日間世界一周の無謀な旅に出ます。残念ながら、W杯観戦ではありません。旅先から記事を送れるかどうか。

一人で散歩するデンマーク女王

サッカーW杯のおかげで、デンマークへの関心が高まっている。せっかくの機会なので、デンマークでのエピソードを紹介したい。 あれは6年ほど前だったか、デンマーク女王のマルグレーテ二世の会見を見物したことがある。場所は、コペンハーゲン郊外のフレデ…

ちょんまげ議員とサムライ政府

NHKの「龍馬伝」で、ようやく寺田屋が登場してきた。 寺田屋は幕末、薩摩藩の定宿であり、文久2年(1862年)には薩摩藩などの急進派とそれを止めようとした藩主側の武士が斬り合いとなり、9人の急進派が死亡した寺田屋事件の舞台となった。さらに、…

野球場でサッカー観戦

東京ドームでのサッカーW杯パブリックビューイングに行ってみた。野球場でサッカー観戦というわけだ。 いつもはスコアボードになっている電光掲示板が、この日は「日本対オランダ戦」の生中継画面になった。3塁側の内野席上部に座ったが、画面が小さくて見…

立松和平と中上健次

「遠雷」賛歌の続き。 立松和平のHPを読んでいたら、中上健次との親交についての一文があった。「遠雷」を読んだ時に「枯木灘」を想起したが、立松によると、当時「同志」と感じていた中上が書いた「枯木灘」に触発されて「遠雷」を書いたとのこと。やっぱ…

「遠雷」(立松和平)賛歌

宇都宮に行った。 昔、2時間ほど立ち寄ったことがあるだけで、事実上、初めての土地だ。宇都宮と聞いて、すぐに浮かぶものがない。駅前に並ぶ看板をみて思い出した。そうだ、「餃子の街」だった。 中心街であるオリオン通り。なんだか人通りが少ない。地元…

南部アフリカ、「洗面器の墓標」

前方を走るトラックの砂ぼこりで前がよく見えない。 2002年3月、アフリカ南部ザンビアの首都ルサカ郊外の道を車で走っていた。目的地は、郊外にある公立墓地だ。 「着きましたよ」。運転席の地元案内人が車を停めた。強烈な日差しを避け、小さな木の下…

ハイデガーで「世間離れ」は可能か?

このところ、朝から晩までカイシャという小シャカイに首までつかっている。仕事以外で目を通す書籍も、仕事関連が続いた。ちょっとうんざりしてきたので、久々にハイデガーでも読んで、気分を変えたい。 「存在と時間」で何度読んでも書きうつしたくなる箇所…

芭蕉と最上川

先日、久々に仕事抜きの旅で、日本での未踏の地、山形県に行く。東京から上越新幹線で米沢下車。米沢牛を食べて、さらに列車で北上する。大石田で降りて、山間部にある銀山温泉に一泊。翌日は帰路、山形で途中下車して霞城公園近くで芋煮そばを食べて、帰京…

「白川漢字学」論争

先日、NHK番組「ニホンゴ」で白川静の漢字学を題材にとりあげていた。ここまでおバカ風味にしないと教養番組が成立しないというのも幼児退行期の悲喜劇だが、まあ、行くところまで行くしか道はないのかもしれない。 白川漢字学の胆ともいえる「口」は呪術…

W杯とステレオタイプ

サッカー日本代表とコートジボワール戦(4日)に関して、興味深い記事があった。 試合後の記者会見。コートジボワールの監督は、チームの良さを「規律。組織を維持できた」と答えた。一方、岡田監督は、「コートジボアールは日所運時身体能力と技術が高い」…

速報!リン次郎

速報!リン次郎 NHK番組「日曜美術館」で紹介されたこともあり、平塚まで足をのばし、「平明・静謐・孤高−長谷川潾二郎(はせがわ・りんじろう)展」を見に行った。 いやあ、まいった。最近、ボストン美術館、オルセー美術館の名品を東京各地で見たが、絵を…

暗喩の魔力

美しい氷を刻み 八月のある夕べがえらばれる 由緒ある樅の木と蛇の家系を断つべく 微笑する母娘 母親の典雅な肌と寝間着の幕間で 一人の老いた男を絞めころす かみ合う黄色い歯の馬の放尿の終り 母娘の心をひき裂く稲妻の下で むらがるぼうふらの水府より よ…

女性の女装?

今朝の朝刊書評欄から目を引いた記述を紹介する。 近年ますます「ケバく」なる女性たちによる化粧熱の高まりは、彼女たちのなかの女性度の高まりというより、その喪失(=女性の男性化)をカモフラージュするための、いわば「女性による女装」なのだという(…

続「論語と朱子学」講義メモ

「論語と朱子学」講義メモ おなじみの「論語集注」読書会の講義メモです。 「吾、十有五にして学に志す、三十にして立つ…」 有名な箇所だが、「五十にして天命を知る。六十にして耳したがう。七十にして心の欲する所に従えども、矩(のり)をこえず」は、「…

沖縄の画一化と独自性

「沖縄幻想」(奥野修司、洋泉社)の2回目。 それにしても、いつからこんな島になったのだろう。 東京の郊外ならどこにでもあるような(那覇の)副都心「おもろまち」を通るたびにそう思う。そんなことを言うと、「東京並みになってどこが悪い」とつい叱ら…