ワールドカップとお国柄

現在地はブリュッセル。6日間世界一周のおそらく4日目。ホテルのテレビでW杯日本戦を見る。中継言語はドイツ語だったので、ドイツのテレビ局だったかもしれない。

 残念な結果となったが、健闘といえるだろう。日本選手の顔がなんだかどんどん「いい顔」になっていくような気がした。

 米国からロンドンでトランジットしてブリュッセルにきたが、ワールドカップへの関心が国ごとに違って面白かった。

 ニューヨークのホテルでは、ロビーのテレビで米国戦を中継していた。一人で見ていたら、60歳ぐらいの客が「どうなってんの」と話しかけてきたぐらいで、従業員もほとんど関心なし。米国であった英国人には、「サッカーの話題は私にしないでくれ。もしこれからロンドンに行くのなら、サッカーの話題を持ち出したら、ただではすまないぞ」と警告された。

 トランジットで寄ったロンドンの空港では、「屈辱」と大きな見出しが躍った新聞が並んでいた。気のせいか、買っていく客が少ないような気がした。

 8時すぎても明るいブリュッセルの街を歩くと、日の丸が掲げてあった。なにかと思えば、スポーツバーでW杯の実況中継の名残だった。一杯引っかけて午後10時すぎになった。時折、大きなクラクションを鳴らして車が走り抜けていく。ベルギー人によると、「スペイン勝利を喜ぶここに住んでいるスペイン人たちさ」とのこと。もう零時近いがまだ歓声とクラクションが聞こえる。欧州内の人間の流動性の大きさを実感した。

 日本はどうなっているのだろう。イングランド風に沈んでいるのだろうか。やっぱり、「よくやった」だろうな。