「山火林風」は縦書きだった!

 先週の「目からウロコ」をご紹介する

 言語学者を紹介した新聞記事、いわく

 角田太作は、世界130言語を比べて「日本語は特殊な言語ではない」と結論付けている。

 
 例えば「私は本を読む」のように、主語・目的語・動詞の順になっているのは57言語。「I read a book」のように主語・動詞・目的語の順は51言語とほぼ同じだった。しかし、疑問文で動詞と主語を倒置するのは、英、独、仏語など11言語だけ。変わっているのは英語の方だった。


「ニッポン人脈記」0606付、朝日夕刊

「日本語は特殊」という日本人の思い込みは、明治維新で初めて西欧語に接し、西欧語を基準にして日本語を「特殊」だと判断したと記事は指摘する。ここまでは、「まあ、そうだろうな」と思う程度で、ウロコは落ちない。


 記事は続く。

 ただし、縦書きと横書きがある日本語の表記は世界でも極めて特殊だという。


 左から右への横書きは、明治期に生まれた。(明治以前に)例えば額に「山火林風」とあり、これは右から左に「風林火山」と読むが、これは1行1文字の縦書きであって、横書きではない。


 えっ!「山火林風」は、右から書かれた横書きではなく、1行1字の縦書きだったのか。これは目からウロコがごろんと落ちた。確かに、2行にわたった右から左に横に書かれた額はみたことがない。


 漢字の本場、中国ではどうなのだろう。今では人民日報も左から右への横書きだが、やはり一行一字の縦書きも健在なのだろうか。

 縦書き、横書きについては、詳しい説明を見つけたので、御関心ある方は下記へ。


 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B8%A6%E6%9B%B8%E3%81%8D%E3%81%A8%E6%A8%AA%E6%9B%B8%E3%81%8D