吉本隆明が亡くなった。
エピゴーネンはたくさんいたが、結局、後継者は出なかった。「思想書」に分類される書物が、研究や教養と無縁の動機で、あれだけ広範囲の人間に「本気」で読まれたことはなかった。それは60年代末から10年間ぐらいか。「思想書を読むこと」と倫理があれほど近接していたのは、戦後ではあの時期だけだったのではないか。それが健全だったのか、不健全だったのか。ともあれ、「吉本を読む」とは、ある時代を刻印する社会現象だった。
それ以降も膨大な著作はあるが、あの時期に比べると、やはり濃度は格段に薄くなった。ただ老齢になってからの露出ぶりは、「おいおい、だれかとめろよ」ととまどいながらも、吉本らしい迫力を感じた。
とりあえず、過去記事を2本見つけた。
http://blogs.yahoo.co.jp/soko821/7176636.html
http://blogs.yahoo.co.jp/soko821/20438654.html
合掌