金子みすゞと「やまとことば」の奥深さ

 関東は冬の快晴が続く。体調もようやく戻ってきた。


 日経書評欄(1212)で、中国文化研究者の加藤徹が、金子みすゞ(1903−30)の詩を紹介していた。

十しかない指で

お星のかずをかぞえているよ。

きのうもきょうも。


十しかない指で

お星のかずをかぞえていこう

いついつまでも。


「星のかず」

泥のなかから蓮が咲く。

それをするのは蓮じゃない。


卵のなかから鶏が出る。
それをするのは鶏じゃない。


それに私は気がついた。
それも私のせいじゃない。


「蓮と鶏」

うーん。「やまとことば」の底力。