糸井重里vs徳光和夫、「おしゃべり」の奥深さ

 糸井重里の「ほぼ日」で徳光和夫との対談が続いている。これが非常に面白い。だまされたと思って読んでみてください。

 http://www.1101.com/tokusan/2010-12-26.html


 「しゃべりの秘術」を駆使した冗談だらけのおしゃべりを通じて、二人がお互いに理解しあっていることを確認している。これが、読んでいるこちらにも快感を生む。男同士でこれだけ気持ちよくおしゃべりできたらいいなあ、と羨ましくもある。

 それにしても一対一の「おしゃべり」というのは、対話者の総合力をさらけだす。一見、軽いノリに思える二人のトークに、「おしゃべり」の持つ底の深さを強く感じた。


※実は糸井氏とは10年以上前に、その当時の仕事の関係で1時間くらいサシで話を聞いたことがある。その時、糸井氏は、今回の徳光さんのように、自分を回答者の役割に限定せず、初対面の無名のおっさんに対して、時に自ら聞き手となりながら話を進め、結果的に共同作業として話を全体的に仕上げてくれた。いわゆる有名人が有名になる過程で失いがちの「自前の総合力」を持っている稀有な人物だなと、大いに感心した記憶がある。